現状からみると、欧米に比べて日本の代替医療に対する取り組みは官民共に非常に遅れていますが、一部の医療従事者や民間人による本格的な啓蒙・普及活動は1,980年代から行なわれていました。

その代表的なものは「日本ホリスティック医学協会」で、1,987年9月に設置された同協会はいち早く全人的医療の必要性を提唱し、広く一般に情報提供を行なってきました。

設立以降、

「ホリスティック医学の発展および各種療法の協力・統合と学術的な研究の推進を図り、人類の健康の増進とホリスティック医学と健康概念の普及を図ることを目的」

に活動を続け、現在2,300人の会員を擁し、医師、歯科医師、鍼灸師等医療関係者をはじめ、健康や医療に関心のある一般の人々が活動の趣旨に賛同しています。

一般会員に向けてはトータルな健康増進やセルフコントロールのための情報を発信し、各種療法の位置を分りやすく紹介。

また医療関係者には、ホリスティックな医療現場体験のチャンスを提供し、トータルな治療家への成長と治療家同士の連携、協力を支援しています。

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・ http://www.saikokuhoren.or.jp/pages/02_0902.html より


具体的には、

・全国的な講演活動やセミナーの開催  の他
・医療各分野での学術研究調査・発表の支援活動
・公的な団体としての生活習慣病予防等の健康教育・認定制度
・ホリスティック医学と協会活動を明確にした出版刊行物の発行及び情報提供
・医療健康関係及びホリスティック関連の団体との健全なネットワークづくり

などです。

現在同協会の会長を務めている帯津良一氏は、日本国内においてホリスティック医学を普及してきたリーダー的存在として知られています。

帯津氏は、東京大学医学部卒業後、東大第三外科、都立駒込病院を経て、1,982年より帯津三敬病院院長となり、西洋医学に加えて、氣功、漢方薬、ハリ灸、食事療法、心理療法、健康補助食品などの代替医療を積極的に導入。

専門はホリスティックなアプローチによるガン治療で、その実績は高く評価されています。

帯津氏の基本的なスタンスは、次ぎの言葉に象徴されています。

「患者さんの心の中に常に『希望』という炎を燃やし続けている。絶対的な治療法というものはひとつもありません。でも、どんな治療法にも可能性はあります」

中でもホメオパシーを有益性の高い代替医療として高く評価し、2,001年1月、日本の医療の中にホメオパシー医療を根付かせる為に、医師によって構成された「日本ホメオパシー医学会」を発足し、専門医の育成に力を注いでいます。

現在、日本ホリスティック医学会会長の他、世界医学氣功学協会副主席、上海中医大学客員教授、調和道協会会長などを兼務しながら、常に現場の臨床医として持論である”生命場の医学”に基づく医療を実践。

その傍ら、執筆、講演など多岐にわたる活動を続けています。

また、帯津氏は日本ホリスティック医学協会が2,000年から開設した「生活習慣病予防士」講座並びに「生活習慣病予防指導士」講座の講師を務めており、両講座は、多くの医療従事者や一般の生活者のニーズに応えるタイムリーな取り組みとして内外から注目されています。

講座の内容は、各分野の医療従事者や専門家のレクチャーと実技によって、糖尿病や心臓病などの生活習慣病に対してどのように予防していけばよいかについて、学んでいくというもの。

生活習慣病予防士はセルフケアや家族のケアのために、そして、予防指導士は地域のセルフケアサークルや職場の健康管理を目指す人たちが受講しています。

カリキュラムには実技研修(スクーリング)も準備されており、全く経験のない人でも安心して学習できることから、家庭の主婦やこれからセラピストを目指す人にも好評を得ています。

【出典】統合医療のすすめ 山本 竜隆著

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