瞑想は現代西洋医学に受け入れられている補完療法の一つです。

基本的には、体の緊張をといて、意識を集中しながら心身をリラックス状態に導く心的訓練法だと言えます。

意識の覚醒を促したり、あるいは潜在能力を高めたり、また、呼吸法と合わせて自律神経を安定化させたりするためのセルフコントロール法として活用されます。

古代においては世界各地の呪術や信仰の中で用いられ、これまで主に東洋思想に基づく各種の修業法の中で脈々と継承されてきました。

近代においては、1,960年代に欧米社会にも受け入れられ、ストレスマネージメントの有効な手段として、また、精神鍛錬法として一般に普及しています。

瞑想が西洋社会に受け入れられるきっかけとなったのは、1,957年に科学者であり教育者であるマハリシ・マヘーシュ・ヨーギーが欧米社会に紹介したことに端を発しています。

マハリシが紹介した超越瞑想は、子供からお年寄りまで出来る簡単なマントラ(真言)を用いた瞑想法で、TM瞑想として知られています。

人種、宗教、政治システムなどの壁を越えて広がり、現在では140カ国以上の約500万人の人々に実践されていると言われています。

超越瞑想は朝と夕方の一日二回、15~20分間、楽に座って目を閉じて行います。

定期的の行うことで、心が落ち着いて新陳代謝が低下し、その結果、ストレスや疲労を解消すると同時に、活力をとり戻すことが出来るのです。

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このような生理的効果については、すでに各国の大学及び研究機関によって実証されています。

超越瞑想中における新陳代謝率の低下を酸素消費量によって計測すると、熟睡時と比較して短時間に約二倍の深い休息が得られたことや、超越瞑想を行っている人の脳波測定をしたところ、右脳と左脳の機能が統合され、分析力、統合力、集中力、理解力、運動機能などの心身全体のバランスが高まるという研究結果などが報告されています。

また、その他の瞑想の研究によっても、ガンやエイズなどの慢性疾患を抱える患者の免疫力を高めたり、高血圧や心臓病患者の治療、或いはアルコール依存症や薬物依存などのリハビリテーションを補助する効果があることなどが確認されています。

瞑想の最も特徴的な効果はリラクジェーション効果で、筋肉の緊張を和らげて疲労物質である乳酸値を低下させ、酸素消費量や心拍数を減らし、自律神経を安定化させることです。

また訓練次第では血圧を下げることなども出来ます。

このように、瞑想は心身のリラクジェーションを得るためには大変効果的な方法ですが、適用を間違うと思わぬトラブルに遭遇してしまうこともあります。

瞑想は心の無意識領域にふれるという側面がありますから、自我境界が弱くなっているような人は、意識下に閉じ込められていたイメージや感情が表出してきて、不安感や焦燥感が強くなったり、幻覚・妄想などが現れる可能性があるのです。

そのため、その人にとって瞑想が適切な方法であるかどうかを見極める必要があり、例えば、うつ病や不安障害などの「心の病気」にかかっている場合は、第一にそれらの治療を優先して行う必要があります。

そして、リラクジェーションの方法として瞑想がふさわしいのかどうか、まず医師や専門家に相談することが大切です。

また、瞑想を続けてもリラクジェーションを得られない人や、外界に対して生き生きと感じられず、遠くにぼんやりと感じられるような状態が持続するような場合(離人症)もあるので、そのような場合は中止した方が良いでしょう。

瞑想は長時間やれば効果があるというものでもなく、慣れないうちにやり過ぎると逆に自律神経や精神に変調をきたしてしまうこともあるので、注意が必要です。

初心者の場合は、一回につき20分以内、一日二回までが適当だと言われています。

できれば、慣れるまでは信頼できる指導者につくことが望ましいでしょう。

【出典】統合医療のすすめ 山本 竜隆著 より

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