曼殊沙華とも呼ばれ、ひと昔前の中央線の車窓などから、秋の彼岸の頃ともなれば、畦道や道端の近くに紅く燃えるような彼岸花の群落が見られたものですが、宅地の造成などでその姿もめっきり少なくなりました。

優れた薬効があるのは地下の鱗茎ですが、毒草でもあるので、絶対に口にはしないで下さい。この根が湿布薬としてよく効くのです。花が終わると芽が生えて、青々とした葉が出ます。


■ヒガンバナの薬効

1. 助膜炎、腎臓病、脚気、リウマチ
関節に水が溜まるなどのような病気に、目覚ましい薬効があります。中国ではこの球根を石蒜(セキサン)と言い、去痰・催吐剤としています。また、有毒成分を利用して、アメーバ赤痢や肺ジストマの注射液、小児麻痺後遺症の治療薬がつくられています。

しかし、民間では外用以外使用しません。同じように、水仙、ナツズイセン、キツネノカミソリ、天南星なども外用として薬効があります。これらは、患部にすりおろして小麦粉をつなぎにして貼ると共に、足の裏にも貼るとよく効きます。

2. 乳腺炎、捻挫
根をするおろし、酒少量を加えて布、または紙に延ばして貼ります。

3. 肩凝り、助膜炎、腎臓病、腹膜炎
生姜少々をすりおろし、この根のすりおろしたものと混ぜ、紙に厚めに延ばして両足の裏(土踏まず)に貼ります。これを一日2~3回取り替えます。これと同時に、ニワトコ、ハブ茶、トウモロコシ20gを煎じたものを飲むと一層効果が早まります。

4. 腫れもの、しらくも
根をよくすり潰し、これを布に延ばしてはると効果的です。

5. リウマチ、神経痛
ヒガンバナの根とヒマの種(ひまし油のもとで漢方薬局にある)をすり鉢で潰して等分に混ぜ、痛む処と足の裏に貼ると、痛みをとり水が溜まったのもとれること妙です。ヒガンバナを痛む処に貼って、足の裏に小麦粉と酢を混ぜ合わせて貼ると、なお卓功があるようです。

【出典】「薬草の自然療法」難病も自然療法と食養生で治そう 東城 百合子著

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