自然食品の店やデパートの健康食品売り場でたやすく手に入るハトムギやハトムギ粉も、薬効の強い食品です。六、七月頃、楕円形の形をした褐色の実をつけるハトムギは、ジュズダに似ていますが、ジュズダマの実の方がほうろう質で固いのに比べ、ハトムギは柔らかいのです。漢方では古くから胃腸薬として使われましたが、日本ではいぼとり、しみとりなど美肌や母乳を増やすために利用されてきました。

江戸中期の貝原益軒の「大和本草」にも、ハトムギのこうした効用が紹介されています。ハトムギにはビタミンEと良質のタンパク質が多く含まれ、酵素の働きも強いので、細胞に活力をつけ、老廃物を体の外に出す働きが特に強いのです。最近はガンのためによいゲルマニウムを多く含むということで、急に脚光を浴び、見直されてきました。


■ハトムギの薬効

利尿、鎮痛、神経痛、リウマチ、肩凝り、腰痛、肝、腎臓病、こしけ、催乳、婦人科系病、皮膚病、その他殆どの病気に効果があります。また、皮膚をなめらかに、きめ細かくしますから、ニキビ、サメ肌、色黒、腋臭、口臭なども自然にとれていきます。いぼとりには、ハトムギをつぶしてつけてもよく、ハトムギの煎じ汁を飲んでもいいのです。

血行を促し、ことに婦人科系のホルモンの働きを強めるので、胃腸や美容だけでなく、子宝の繁栄のためにもとても大事な働きをしてくれます。母乳を出すためにも、生殖器の健全な働きのためにも大切な食品です。

けれども、効果があるからといって、急に沢山食べ過ぎると、強過ぎて害になりますから、少量ずつ煎じて飲んだり、ご飯に炊き込んだり、お好み焼きや団子などに、小麦粉とハトムギ粉を混ぜて食べるとよいでしょう。公害、薬害の多いこの現代ですから、自分の体を積極的に守っていくためにも、ハトムギを少しずつ、毎日頂くようにしたいと思います。

■ハトムギの調理法

1. ハトムギがゆ
ハトムギを空炒りしてから、七倍の水でゆっくり炊き上げます。胃腸の弱い人、ガンの人によい食べ物です。また婦人病やシミとり、いぼとりなど、美容のためにも効果があります。

2. ハトムギ入りお好み焼き
小麦粉に、ハトムギ粉一割ほどと、小麦胚芽一割ほどを混ぜ、普通のお好み焼きのようにして焼きます。中に芝エビやウズラの卵、モヤシ、ピーマン、ネギなどを入れます。

3. ハトムギグラタン(四人分)

【材料】
・茹でたハトムギ2カップ、玉ねぎ大1個、ニンニク2かけ
・生シイタケ2枚、パセリ少々、月桂樹の葉1枚、小麦粉大さじ2杯
・小麦胚芽大さじ1杯、牛乳または豆乳2カップ、ごま油大さじ2杯

玉ねぎ、ニンニク、シイタケはみじん切り。まず、玉ねぎ、ニンニクを油でよく炒めてからシイタケを入れ、さらに炒めます。これを茹でたハトムギの中で混ぜ、塩で味付けします。

フライパンにごま油を熱し、小麦粉と小麦胚芽を入れて炒め、香ばしくきつね色にします。鍋底を冷ましてから弱火にかけ、少しずつ牛乳または豆乳を入れてなめらかなソースを作ります。

鍋底が熱いとダマになって、なめらかなソースになりませんから注意して下さい。うすい塩味にして、前のものを全部この中に入れてもう一度味を調え、月桂樹の葉を大きいまま入れ、食べるときにとります。グラタン皿に入れて、天火で焦げ目がつくまで焼きます。パセリのみじん切りをふって頂きます。

このグラタンに、季節の生野菜のサラダと梅酢のドレッシングを(植物油1と梅酢1/2を同量とハチミツ少々を混ぜ合わせたドロリとしたソース)かけて頂くサラダは、健康的に味のよいものです。それと青菜の胡麻和えやおひたし、海藻と豆腐の味噌汁などをそえると、バランスのとれた一食分になります。

【出典】「薬草の自然療法」難病も自然療法と食養生で治そう 東城 百合子著

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