モチグサの名で親しまれるヨモギは、大変強い草で、山野、道端、何処にでも生えます。餅につき入れると、鮮やかな緑と、独特の香りで、日本の春の味覚には欠かせない草餅になります。

このヨモギも、ナズナと同じような成分と薬効を持っています。漢方でも、殆どの病気の調合に使われるほど、薬効の多い野草です。

お灸のもぐさの材料も、ヨモギであることはご存知でしょう。ミネラル、ビタミンも豊富で、整腸作用が大きく、便秘にも効き、組織臓器の機能を正常に保ち、公害物質や老廃物が溜らない様に流してくれ、血液を浄化するという大役を果たしてくれます。

私も結核のとき、便秘、下痢、食欲不振、熱で苦しみましたが、玄米草餅を作って毎日食べてみましたら、便通がつき、毒下しが出来て楽になり、お腹の底の方に力がつき、助けられました。この偉大な効き目には、今だもって感動が尽きないのです。

ヨモギは大体、ナズナと同じ薬効だと申し上げましたが、その他にも神経痛、リウマチによく効き、痛みをとります。また、高血圧には青汁にして飲むとよいのです。


■ヨモギの薬効

1. 痔出血、下血、子宮出血
葉20g、ひね生姜5gを煎じて飲みます。

2. 切り傷
生葉(なるべく若く柔らかいもの)をよくもんで、汁を傷口にたらし込み、その上に、もみかすをのせて包帯をしておくと治ります。

3. 神経痛、リウマチ
葉15g、ハトムギの果実4g、カンゾウ2gを、4合(約720mL)の水で2合に煎じて飲みます。

4.高血圧
生葉の青汁を盃一杯ずつ、食前に飲むとよく効きます。

5.腹痛、腰痛、喘息
生葉の青汁を盃一杯ずつ、食前に飲んでもよく、葉15gを煎じて飲むのもよいでしょう。その他、葉茎で薬湯をたてて入浴するのもよく、腰痛、感冒、神経痛、リウマチ、こしけ、打ち身などにもよく効きます。煎じ汁で腰湯にして入ると一層効果があり、ニワトコを加えるとなおよいのです。

■ヨモギの食用法

お灸など外用しても効果満点のこのもぐさですから、食べたらもっとよいことを昔の人はよく知っていたと見えて、草餅をはじめ、佃煮や汁の実、よもぎ飯などにして利用してきました。若葉の頃の草餅を、玄米餅米で作ってみましょう。便通を助け、お腹の調子がよくなって、体が軽くなります。胃腸や肝、腎などの内臓の働きのためにもとてもいいのです。

また、茹でて、まな板の上で細かく叩き切りをして、小麦粉、ソバ粉、胚芽などを混ぜて団子を作り、黒砂糖蜜などをまぶし、きな粉をつけて食べても、美味しいおやつになります。小豆あんを入れて大福にしても美味しいものです。

薄い衣に塩味をして、菊の葉を揚げるようにサッと揚げて天ぷらにすると、パリパリして美味しく、佃煮や、味噌雑炊に刻み込んでも美味しく頂けます。春になったら、この自然の恵みを大いに利用して元気に過ごして下さい。体が特に弱い方は、根ごと採集して洗って干しておき、お茶代わりに煎じて飲むとよいでしょう。

【出典】「薬草の自然療法」難病も自然療法と食養生で治そう 東城 百合子著

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

スポンサード・リンク



カテゴリー

カイテキオリゴ

ピックアップ記事

  1. 陽あたりのよい道端などに、ごく普通に見られる、唇形の紅紫色の花をつけたウツボグサも身近な野草で、口内…
  2. ハコベは胃腸を健やかにするのは勿論、催乳にも効果があり、浄血作用もあるため、漢方ではハコベを陰干しに…
  3. 虫歯や歯痛、口内炎など体の表に現われた症状は、治すためには基本的に食事の改革が不可欠。歯の弱い人は、…
  4. 紅花は万葉の昔から、布の染料や化粧料として使われてきたが、漢方薬としても古くから用いられ、古血(悪血…
  5. ハト麦は利尿、鎮痛、神経痛、リウマチ、肩凝り、腰痛、肝、腎臓病、こしけ、催乳、婦人科系病、皮膚病、そ…
  6. どこの道端でもごく普通に見られる、親しみやすいノビルは、薬用、食用として重宝する。強壮・強精剤として…
  7. タンポポは根も茎も葉も、古くから漢方薬として用いられてきた。根は特に薬効に富み、乳腺炎や母乳不足、健…
  8. ドクダミは二千年以上前から民間薬として使われてきた。浄血、利尿、殺菌、毛細血管強化、緩下、止血などに…
  9. ツワブキの葉には強い抗酸化作用のある成分が含まれ、腫れ物一般、肩凝り、火傷、乳房炎、打ち身、ひょうそ…
  10. セリはしもやけの特効薬であるだけでなく、黄疸、ハシカ、肺炎、インフルエンザなどにもよく効き、二日酔い…
ページ上部へ戻る